ミステリー糸島

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かわいい黒猫にとても警戒されたある晴天の日、サイクリングにでかけた。

行き先はたぶん糸島。
「たぶん」というのはどこで帰るのかは自由だから。
お気に入りの道を進んでいく。

気になった場所でちょっと遊んだり。

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peaceful day #ORBEA #FUKUOKA #CYCLING

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このまま日向ぼっこを続けても良かったけど前に進む。
何度も通ったちょっと変わった道だけど、いつもなにか新しい発見がある。

海岸線を走りながらふと思い出す。
数年前に行ったとてもキツい坂道。
あの坂道の先が見たい。
そう思って私はハンドルを切った。

そうこれは前菜。
たとえギアは残ってなくても、「その先へ至る」ための前菜。
落ち葉で滑るタイヤに気をつけ、横たわる竹を気をつけながら越え、「その先へ」を目指して進む。

――その先、にたどり着いた。

前は断念した「その先へ」――今日は行ける。

下り坂へ転じてみると、そこは風光明媚な段々畑だった。
降りた先は知っている道だった。
背中を押してくれる坂ソムリエさんが私に語りかけてくれた。

気になる道に入ってみる。
きっと私が知らない峠を越えて海に降りていける。
そう信じるて登ってみては行き止まりの連続。

上り坂はキツイけど、この誰も見たことがなさそうな景色はとても満たされる。

そして大体途方に暮れる。

だいたいダウンヒルは岩や石に気をつけながら慎重に楽しむ。

そうこうしているうちに見覚えがある道に出た。
単に真っすぐ走っていたら10分もかからない道。
最後の上り坂を終えて私は海に出た。

私の背中を押してくれた謎の坂ソムリエさん(仮)も役割終了だ。
この時点で時間は30分おしている。
私は急いで帰路に転じた。

行きは2時間かかったのに帰りは10分。
朝ごはんを食べることも忘れてしまった私は、はじめての大地のうどんへ向かった。

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